概要
CVE-2026-28727は、Acronis社のmacOS向け製品である「Acronis Cyber Protect 17」および「Acronis Cyber Protect Cloud Agent」において発見された、ローカル権限昇格の脆弱性です。この脆弱性は、Unixソケットのパーミッション設定が不適切であることに起因します。攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、既にシステムへのローカルアクセス権を持っている状態から、より高い権限を獲得する可能性があります。
影響範囲
以下のAcronis製品のmacOS版が影響を受けると報告されています。
- Acronis Cyber Protect 17 (macOS) のビルド41186未満のバージョン
- Acronis Cyber Protect Cloud Agent (macOS) のビルド41124未満のバージョン
想定される影響
この脆弱性が悪用された場合、攻撃者は既にシステムにローカルアクセス権を持っていることを前提として、その権限を昇格させることが可能になります。これにより、以下のような深刻な影響が発生する可能性があります。
- システムの重要な設定の変更
- 機密情報の窃取
- 悪意のあるソフトウェア(マルウェアなど)のインストール
- システム全体の制御奪取
攻撃成立条件・悪用状況
この脆弱性はローカル権限昇格であるため、攻撃者は事前に標的のmacOSシステムへのローカルアクセス権(例:ユーザーアカウントの乗っ取り、他のマルウェア感染による初期侵入など)を持っている必要があります。現時点では、この脆弱性の具体的な悪用状況については報告されていません。
推奨対策
【最優先】製品のアップデート
影響を受けるAcronis製品をご利用の場合は、速やかにベンダーが提供する最新バージョンへのアップデートを実施してください。これにより、脆弱性が修正されます。
- Acronis Cyber Protect 17 (macOS) はビルド41186以降
- Acronis Cyber Protect Cloud Agent (macOS) はビルド41124以降
【中長期】最小権限の原則の適用
システム上の各ユーザーやプロセスには、その業務遂行に必要な最小限の権限のみを付与する「最小権限の原則」を徹底してください。これにより、万が一システムの一部が侵害された場合でも、被害範囲を限定できる可能性があります。
【中長期】エンドポイントセキュリティの強化
不正なローカルアクセスを防ぐため、エンドポイント検出応答 (EDR) ソリューションの導入や、不審なアクティビティを監視する体制を強化してください。
一時的な緩和策
現時点では、製品のアップデート以外の具体的な一時的な緩和策は報告されていません。可能な限り速やかにアップデートを実施することが最も効果的な対策となります。
確認方法
ご自身の環境でAcronis Cyber Protect 17 (macOS) または Acronis Cyber Protect Cloud Agent (macOS) が導入されているか確認してください。導入されている場合は、製品のバージョン情報から現在のビルド番号を確認し、影響を受けるバージョンに該当しないか確認してください。
参考情報
- CVE-2026-28727 詳細情報: https://cvefeed.io/vuln/detail/CVE-2026-28727
- Acronis社からの公式情報も適宜ご確認ください。